経費分類
SaaS・サブスク代は経費になる?ChatGPT・Canva・Adobeの考え方
ChatGPT、Canva、Adobeなどの利用料は、事業に必要な利用分が経費の対象です。仕事と私用の両方で使う場合は、仕事用の分を分けます。
記録するときに迷いやすいのが「何費にするか」。サービス名だけで科目が1つに決まるわけではありません。仕事での用途と、これまでの分類に合わせて選ぶ方法を紹介します。
仕事で使う料金は経費に。まず用途を残す
SaaSは、インターネット経由で使うソフトウェアのことです。この記事では、ChatGPT・Canva・Adobeなどの継続的な利用料金を扱います。単に契約しているかではなく、実際に仕事に使っているかが出発点です。
事業に関係する支出かは、用途から考えます。有名な仕事用ツールでも私生活だけに使っているなら、サービス名だけを理由に事業経費とするものではありません。
| サービスの例 | 仕事での用途メモの例 |
|---|---|
| ChatGPT | 顧客向け提案書の構成検討に利用 |
| Canva | 受注した販促物の制作に利用 |
| Adobe | 顧客へ納品する画像の編集に利用 |
根拠・確認先:国税庁|No.2210 必要経費の知識
「ChatGPTは必ず通信費」と決まっている?
勘定科目は、支出を種類ごとにまとめる名前です。通信費や支払手数料などの候補がありますが、「ChatGPTだから必ず通信費」とは決まりません。
すでに同じ用途のサービスを記録しているなら、その科目を見ます。たとえばクラウドサービスの利用料を通信費として継続して処理している場合、新しく契約した同様のサービスもその方針で分類できます。税理士と決めた方針があれば、それに合わせましょう。
初めて選ぶ場合は、会計ソフトの科目説明と契約の内容を見比べます。「インターネット経由で使う業務ツールの月額利用料」のように支払いの中身を整理すると、候補を絞りやすくなります。選んだ理由を残し、翌月も同じ用途なら同じ科目に。これは分類の考え方で、国税庁がサービス別に科目を指定しているわけではありません。
月払いなら、サービス名・金額・科目・用途を記録する
月払いの記録例は「9月/デザインツール利用料/3,000円/通信費/顧客向け販促物の制作用」。仕事専用で、その月の利用料を記録する例です。通信費は、この事業者が同様の利用料に使っている科目とします。
元のPDF領収書も保存します。金額だけを入力して終わらせず、その月の請求内容を見返せるようにしておきましょう。電子で受け取った書類には電子取引の保存ルールが適用されます。
年払い、外貨、私用の利用があるときは
私用と仕事を両方含む契約では、事業分を区分できるか確認します。利用料の全額を一律に経費とする前に、用途の記録を残します。
年払いは、まず請求書の利用期間を見ます。たとえば仕事専用のサービスで、9月から翌年8月までの料金12,000円を月ごとに分けるなら、今年の9〜12月分は4,000円、翌年分は8,000円です。翌年分を先払いした金額は、原則として今年の経費から分けて記録します。
ただし、支払日から1年以内に受ける継続的なサービスの費用を、毎年同じように支払った年の経費にしている場合は、その処理が認められる扱いがあります。初めて年払いにするなら、契約期間と支払日を整理し、これまでの記帳方法や税理士の方針に合わせて決めましょう。
外貨の領収書では、通貨・金額・円への換算に使う根拠を残します。消費税の扱いも、海外サービスだから一律に同じとは判断せず、請求と自分の課税状況を確かめてください。
| 請求の特徴 | 確認する情報 |
|---|---|
| 私用との共用 | 業務の用途・利用割合の根拠 |
| 年払い | 対象期間・適用する計上方法 |
| 外貨建て | 原通貨・外貨額・円換算の根拠 |
| 海外サービス | 請求内容と消費税上の扱い |
よくある質問
同じサービスでも、仕事と私用で使ったらどうしますか?
仕事で使う分を分けて記録します。仕事の制作物や利用状況など、分け方の理由が分かるメモも残しましょう。有料契約だから全額が仕事用になるわけではありません。
年額を払った月に全部入力してよいですか?
支払額は記録しますが、その年の経費になる額とは分けて考えます。原則は利用期間に応じた計上です。支払日から1年以内の継続的なサービスを毎年支払時に経費にする扱いもあるため、本文の年払いの例と条件を参照してください。
Recollyはドルの領収書を自動で円換算しますか?
現在、自動で円に換算する機能はありません。換算に使う金額や為替レートを確認し、円での金額を入力してください。円金額が空欄の記録は、合計に含まれません。
参照した一次情報
- 国税庁|No.2210 必要経費の知識必要経費・家事関連費・生計を一にする親族への支払(2026年4月1日現在)
- 国税庁|電子帳簿保存法Q&A 電子取引関係(2026年7月・PDF)電子取引データの保存義務と保存方法
- 国税庁|所得税基本通達37-30の2 短期の前払費用前払費用の原則と、支払日から1年以内の役務に対する継続処理の特例
制度は内容確認日時点の情報です。適用する年・契約・申告条件によって扱いが異なります。具体例は説明用の架空例です。