日々の経費管理
Notionで経費管理を始める|読み込み用CSV・設定手順と記録例
Notionに経費をまとめたいけれど、金額だけの表では「何のために使ったか」「領収書はどこか」が後から分からなくなる。そんなときは、用途・資料の所在・確認状態を同じ行に残す表を作ります。
このページのCSVには4件の架空例が入っています。読み込んだ後にプロパティの型、数式、ビューを設定し、確認待ちを確定集計から分けます。CSVだけで完成するNotionテンプレートではありません。
扱うのは日々の経費を整理する補助記録です。税務上必要な帳簿一式、申告書の作成、元資料の保存要件を満たす仕組みは別に用意します。まず例の4件で設定を確かめてから、自分の1件へ置き換えてください。
CSVを新しいデータベースへ読み込む
パソコンのWeb版またはデスクトップ版Notionで、下のCSVを保存し、設定の「インポート」から「CSV」を選びます。初回は新しいデータベースとして作り、名前を「経費記録・練習」にしてください。読み込み画面では各列の対応先を確認します。
このCSVはUTF-8で、先頭行が列名、続く4行が架空取引です。日付は公式案内に合わせた月/日/年の表記です。読み込み後、E001の日付が2026年9月18日になっているかを確認します。文字化けや日付違いがあれば、本番の記録を始めず型と値を直します。
数式やビューはCSVでは作られないため、次の節で追加します。同じCSVを既存のデータベースへもう一度読み込むと行が追加され、既存行の更新にはなりません。修正は同じ行で行い、再読込で重複を増やさないようにしましょう。
根拠・確認先:Notion公式|データのインポート(CSV)
金額・日付・確認状態の型をそろえる
Notionでは列を「プロパティ」と呼びます。読み込んだ列名をクリックして種類を変更し、下の設定にそろえます。列の追加や型の変更は公式のプロパティ案内でも確認できます。
「事業割合」はパーセント表示にせず、通常の数値で70と入力します。70は仕事70%という意味です。0.7や、計算済みの7,000円を「支払額」に入れないでください。支払額10,000円と割合70を別々に残します。
「資料URL」は自分がアクセスできる保管資料のリンクを入れる任意欄です。配布CSVにはリンクや証憑ファイルを入れていません。紙の置き場や電子ファイル名は「資料の所在」に書き、URLがない資料も探せるようにします。
| 列名 | Notionの種類 | 記入・確認する内容 |
|---|---|---|
| 名前 | タイトル | E001 コピー用紙など。1取引1行で区別 |
| 管理番号/店名/科目候補/用途 | テキスト | 元資料と同じ番号、相手、支出の分類候補、仕事との関係 |
| 取引日/次の確認日/転記日 | 日付 | 例の09/18/2026が2026年9月18日と読まれるか確認 |
| 支払額 | 数値・円表示 | 按分前の支出額。例は税込経理 |
| 事業割合 | 数値・通常表示 | 0〜100。70なら仕事70%。空欄は未確定 |
| 割合の根拠/資料の所在/次の作業/帳簿の番号 | テキスト | 使用記録の説明、紙・電子の保管先、保留の調査、反映先の伝票番号 |
| 確認状態 | 選択(セレクト) | 確認済み/確認待ち/私用の3つ。空欄や新規行は確認待ちにする |
| 資料URL | URL | 自分の元資料へ進むリンク。例では空欄。閲覧できるか自分で確認 |
根拠・確認先:Notion公式|データベースのプロパティ
事業分の試算と、確定集計に入れる金額を分ける
プロパティを2つ追加し、どちらも種類を「数式」にします。名前は「事業分試算」と「確定集計額」。下の式をそれぞれの編集欄へコピーしてください。列名が違うと動かないため、先に設定表の表記にそろえます。
「事業分試算」は支払額×事業割合÷100を計算し、この補助記録では1円未満を切り捨てます。税務上の端数処理の指定ではありません。対象は円建て・正の金額の日常経費です。返金、外貨、年払い、固定資産などは別に処理方法・計上時期を確認し、この表の合計だけで判断しないでください。
「確定集計額」は確認済みで、日付・店名・用途・科目候補・割合の根拠・資料の所在があり、金額と割合が範囲内の行だけを加えるための列です。確認待ち・私用・条件不足なら0になります。0は経費不可や確認完了という判定ではなく、今回の確定集計へ入れない目印です。
数式は用途の正しさや割合の合理性を調べません。仕事と私用が混ざる費用は、取引や使用状況の記録から事業分を区分できることが前提です。「確認済み」へ変える前に、元資料と用途・割合・経費にする時期を人が確かめます。
根拠・確認先:Notion公式|数式の構文と関数 / 国税庁|No.2210 必要経費の知識
確認済み・確認待ち・全件のビューを作る
ビューは、同じデータベースの行を条件で見分ける表示方法です。元のテーブルを「全件」と名付けてフィルターを付けずに残し、テーブル形式のビューを2つ追加します。条件を変えても元の行は削除されません。
「確認済み」は確認状態が「確認済み」と等しい条件にします。月ごとに見るなら取引日が対象月の初日以降、翌月初日より前というAND条件も追加します。金額の合計には支払額や事業分試算ではなく「確定集計額」を使います。
「確認待ち」は確認状態が「確認待ち」または空欄のOR条件にし、次の確認日が早い順に並べます。空欄も見つけるための条件です。私用は「全件」に残して区別し、用途不明の取引を私用と決めつけないでください。
テーブルの「確定集計額」列の計算メニューで合計を選びます。ビューごとに設定と表示範囲を確かめ、確認済みなのに0の行があれば、空欄・割合・金額を調べ直します。
| ビュー | 条件と合計欄 | 設定後に確かめる結果 |
|---|---|---|
| 全件 | フィルターなし | E001〜E004の4件。確定集計額は11,100円 |
| 確認済み | 確認状態=確認済み AND 対象月の取引日 | E001〜E003の3件。確定集計額は11,100円 |
| 確認待ち | 確認状態=確認待ち OR 確認状態が空欄 | E004の1件。支払額2,200円を確定合計へ入れない |
根拠・確認先:Notion公式|ビュー・フィルター・並べ替え / Notion公式|テーブルビュー
4件の完成例を見て、割合や確認状態を変えて試す
下の完成例は、2026年9月・税込経理を前提にした架空の4件です。用紙とツールは仕事専用、回線は利用記録から仕事70%と区分できたと仮定します。70%はこの回線の例に限り、自分の支出には使い方に合う割合を決めてください。
確認済みは1,100円+3,000円+7,000円=11,100円。E004は金額が分かっていても用途が不明なので、確認待ちのまま確定集計額を0にします。元資料を回収しただけで用途や割合が確定するわけではありません。
- E003の事業割合を70から50へ変更:事業分試算と確定集計額が5,000円、全件の確定合計が9,100円になる。確認後70へ戻す。
- E003を確認待ちへ変更:確認済みから消え、確認待ちへ移る。確定集計額は0円、確定合計は4,100円。試算7,000円を確定合計へ足さない。確認後に状態を戻す。
- E001の取引日を空欄にする:確定集計額は0円、確定合計は10,000円になる。日付を2026年9月18日に戻す。空欄の行を放置しない。
- 新規行は確認待ちにして、金額だけ入れても確定集計額が0のままか確認。用途・資料・割合の根拠を埋め、確認を終えるまで確定扱いにしない。
- 自分の資料1件に管理番号を付け、日付・店名・金額を表と見比べる。「資料URL」を使う場合はリンクを開き、別の資料でないか確かめる。紙の場合は所在の記載から実物を探す。
| 管理番号・支出 | 用途・割合の根拠/資料の所在 | 状態・事業分試算・確定集計額 |
|---|---|---|
| E001/コピー用紙1,100円 | 提案資料用、仕事専用100%/紙:2026年9月封筒のE001 | 確認済み/1,100円/1,100円 |
| E002/デザインツール3,000円 | 顧客向け販促物、仕事専用100%/電子:2026/09/E002.pdf | 確認済み/3,000円/3,000円 |
| E003/回線料10,000円 | 顧客連絡、利用記録から仕事70%と区分した仮定/電子:2026/09/E003.pdf | 確認済み/7,000円/7,000円 |
| E004/B店2,200円 | 品目・用途不明、割合未確定/紙:2026年9月封筒のE004 | 確認待ち/0円(未確定)/0円 |
根拠・確認先:国税庁|No.2210 必要経費の知識
月末は元資料へ戻り、帳簿への転記番号を残す
月末は資料からNotionの行を探し、Notionの行から元資料へ戻ります。日付・相手・金額・用途・事業分を比べ、同じ購入のレシートとカード明細が別の行で二重に集計されていないか確かめてください。
Notionを主な日々の記録先にするなら、確認済みの取引を申告方法に合う帳簿へ移す日を決めます。転記前に帳簿の既存記録を探し、同じ取引があれば追加せず、Notionの「帳簿の番号」と「転記日」へ反映状況を残します。Notionと帳簿の合計を足し合わせないでください。
この補助表だけでは売上・仕入・資産・負債などの記録はそろいません。元資料の保管も別に必要です。記録先と転記日を経費管理の運用カードへ書き、月末の照合までを自分の予定に組み込みましょう。
根拠・確認先:国税庁|個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存
よくある質問
CSVを読み込むだけで数式やビューも完成しますか?
読み込めるのは列と行のデータです。列の型を確認し、事業分試算・確定集計額の数式と、確認済み・確認待ちのビューを追加してください。完成例の金額と表示行が合うまで、実際の集計へ使わないようにします。
修正版のCSVを読み直せば既存の行を更新できますか?
CSVの読み込みは既存行の更新ではなく、行の追加です。この素材で練習をやり直す場合も、既存記録へ重ねず別の練習用データベースで試します。運用中の修正は管理番号で同じ行を探して行ってください。
Notionの表があれば帳簿や領収書の保存も済みますか?
用途や事業分を整理する補助記録です。申告方法に応じた帳簿と元資料の保存は別に必要です。資料の所在やリンクを書いたことだけで、税務上の保存要件を満たすとは判断できません。
RecollyからNotionへ自動連携できますか?
この記事は手作業で記録を作る方法です。Recollyとの自動連携や、このCSVへの自動取り込みは案内していません。併用する場合は主な記録先を決め、日付・相手・金額・管理番号で同じ取引を探します。
参照した一次情報
- Notion公式|データのインポート(CSV)CSV節:列と行、数式の再構築、再読み込み時の行追加、日付表記。公式仕様の確認であり自作素材の実機検証ではない(2026年10月22日確認)
- Notion公式|データベースのプロパティテキスト・数値・選択・日付・数式・URLの種類(2026年10月22日確認)
- Notion公式|数式の構文と関数prop・if・and・not・empty・floorと演算子。税務判断を行う式ではない(2026年10月22日確認)
- 国税庁|No.2210 必要経費の知識必要経費・家事関連費・生計を一にする親族への支払(2026年4月1日現在)
- Notion公式|ビュー・フィルター・並べ替え同じデータベースの表示、AND/OR条件、日付による並べ替え(2026年10月22日確認)
- Notion公式|テーブルビュー計算節:列の計算メニューと合計(2026年10月22日確認)
- 国税庁|個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存記帳内容と帳簿・書類の保存期間
制度は内容確認日時点の情報です。適用する年・契約・申告条件によって扱いが異なります。具体例は説明用の架空例です。